こんにちは、ぬいぬい(@opitech_web)です!
Webデザインや、Web制作の職業訓練のコースも増えてきていますが、申し込む前に
「職業訓練のメリット・デメリットを知りたい」
「職業訓練に行かなくていいという意見もあるけど、実際通ってみた人の印象を知りたい」
と思う方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、実際にWebデザインの職業訓練に通った筆者が、職業訓練に通うメリット・デメリットや、実際通ってみた感想について回答します。
- 職業訓練に興味がある方
- Webデザインの勉強をしたく、職業訓練に通おうか悩んでいる方
- 実際の体験談を知りたい方

職業訓練は、スキルが学べたり、条件を満たす場合は給付金を受け取れたりとメリットがあるようにも感じますが、じっくりそれぞれの詳細を見ていきましょう。
まずはじめに、職業訓練ってなに?


職業訓練とは、就職に必要な知識・スキルを身につけるための公的な就職支援制度です。
職業訓練には、主に雇用保険を受給している求職者の方を対象とした「公共職業訓練」と、
雇用保険を受給していない求職者の方を対象とした「求職者支援訓練」の2種類があります。
どちらもパソコン・事務スキルを学べるコースや、
医療・介護・デザイン・IT・美容関連など幅広いコースがあります。
また、訓練期間は数か月程度と短期間のものから、1年以上と長期間のものも。
基本的には求職中の方を対象とされてきましたが、最近では「在職中でスキルアップをしたい人向け」の訓練もあり、幅広い方が利用できるようになってきました。
職業訓練の相談・申し込みは、住所地を管轄するハローワークの窓口となっています。
興味を持たれた方は、まずは相談だけでも行ってみるのもおすすめです。
職業訓練のメリット


まずは、職業訓練のメリットについて紹介します。



それでは、一つ一つ詳細を見ていきましょう!
テキスト代や教材費のみでOK!かかる費用が少ない
職業訓練は、基本的には無料で受講することができます。
(※長期コースについては受講料がかかる場合もあります)
受講料以外の、テキスト・教材費については自己負担となりますが、
それでも個人でWebデザインスクールを受講すると10万円以上~はかかることを考えると、
はるかに安く、お得に通えます。
また、授業でPhotoshopやIllustratorを学ぶ場合は、訓練校のパソコンにソフトが入っているので、
個人でAdobeソフトの月額契約をしなくても、操作や使用方法を学ぶことができます。
訓練校によっては、現役のプロWebデザイナーが講師というケースもあり、
デザインに関する実践的なアドバイスや質問をすることも可能です。
これもかなりお得ですね。



個人で勉強を始める場合、PCやソフトの購入をしたりと費用がかかりますが、訓練校では、既に学べる環境が整備されているので、
初期費用をぐっと抑えて学び始めることができます。
就職の不安も気軽に相談!就職活動のサポートを受けられる
職業訓練では、訓練カリキュラム内で履歴書や職務経歴書の作成・面接対策など、様々な就職支援を受けることができます。
実際に筆者が参加したコースでは、以下のような就職支援が受けれました。
- ジョブ・カード作成
- 応募書類作成・添削
- 求人情報の紹介や、応募検討の相談
- エージェントの利用の仕方
- 面接対策・練習
- 就職支援担当者との個別キャリアコンサルティング
個人的には、就職支援担当者の方に、応募しようか悩んでいる求人情報を一度見てもらってアドバイスをもらったり、志望動機の添削をしてもらうこともありました。
また、訓練開始前~訓練終了後までハローワークでも求職活動のサポートを受けれます。
就職活動は悩むことも多いですが、気軽に相談に乗ってもらったり、客観的な意見がもらえる人がいる環境であるということは、大きなメリットだと思います。



書類選考の不通過が続いた際にも、
就職支援担当者の方に、応募書類の見直しや、アドバイスを頂いたので、
落ち込みすぎることなく気持ちを切り替えることができました。
クラスメイトがいる!同じ目標に向かって頑張ってる人と出会える
職業訓練校では、集団で授業を受ける形式が一般的です。
さまざまな年齢層の人が受講されているので、学生の頃とは異なった雰囲気かもしれませんが、毎日顔を合わせていれば段々と顔見知りや、話したりする人も増えていきます。
また、同じ授業を受けているので、不明点があれば隣の人に聞いたり、就職活動の状況や勉強方法などの情報交換をしあったりすることも。
筆者が実際通った訓練校では、落ち着いた方が多かったですが、
初回の授業で自己紹介の時間があったり、授業でペアになってヒアリングの練習や、グループワークの時間もあったので、席が近い人とは、自ずと話すようになっていきました。
日常の生活範囲だけでは、同じ目標に向けて勉強している人には、なかなか出会えないですが…
職業訓練校では、専門的スキルについて話し合ったり、Webデザインについて意見をしあえる人に出会える貴重な機会があります。
同じ目標に向けて努力している人が周りにいると、たくさん刺激も受けるので、一人ではモチベーションが続かないという方には、是非おすすめしたいです。



デザインが上手な人に、勉強のやり方や考え方を聞いたりすることもありました。
一定の要件を満たす場合に、各種給付金を受け取れる
職業訓練を受講するにあたって、離職して雇用保険を受給できない方や、収入が一定額以下の在職者の方を対象に、給付金が受給できる制度があります。
主な制度や受給対象は以下となります。※2023年6月時点での要件となります。
■月10万円の、職業訓練受講手当の要件について
世帯収入 | 世帯全体の収入が月30万円以下 本人収入が月8万円以下 |
---|---|
出席要件 | 原則訓練実地日全てに出席する必要がある。 ※育児・介護を行う者や、基礎コースを受講する者については、 欠席理由を証明できない場合であっても2割までの欠席は認められる |
■通所手当(交通費)
支給対象 | 職業訓練受講手当の支給対象とならない方も、収入が一定額以下で他の支給要件を満たす方は、通所手当が支給される ※本人収入月12万円以下、世帯収入月34万円以下 |
---|
離職中の間のお金の不安が少しでも減るのは、勉強にも集中することが出来有難いことです。自身が対象に当てはまるかどうかは事前に、ハローワークにて確認しておきましょう。



筆者は雇用保険を受給しながら通っていたため、通所手当を受け取ることができました。
交通費も毎日通うことを考えると高額だったので、制度のありがたみを実感しました。
職業訓練のデメリット


次に、職業訓練のデメリットについて紹介します。



メリットだけでなく、デメリットも事前にチェック!
こちらも、一つ一つ詳細を見ていきましょう!
失業期間が長くなる
職業訓練でスキルを身に着けてから、就職をしようとすると、その分失業期間が長くなってしまいます。
日本では、失業期間が短い方が就職意欲が高いと見なされる傾向は未だにあります。
就職面接で失業期間について聞かれた場合は、職業訓練で身に着けたスキル・知識を伝えて、就職のために努力をした時間であったことを、しっかりアピールしましょう。



Web系の会社では、失業期間の長さはあまり気にされないと言われていますが…その分、ポートフォリオ等でスキル・実力面が判断材料になるケースが多いです。
良くも悪くも、自分のペースでは学べない
職業訓練では、一般的に集団で学ぶため、授業の進行速度はある程度決まっています。
例えば、自分が理解している内容であっても、授業で再度学ぶケースもありますし、逆に、自分がなかなか理解できない部分も、大半が理解できていれば授業が進行するケースもあります。
独学で勉強をしたい!自分のペースで進めたい!という方には、不向きかもしれませんが、
ただ、既に学んだことも再度学習することで知識が整理されますし、理解が不十分なことは休憩時間などで先生に質問することで解決する場合も多いです。



モチベーションを保つためにも、授業についていけなくなるのは避けたい…!疑問があれば早めに解決する習慣をつけていきましょう。
就職活動を急かされる
職業訓練は、就職のためにスキル・知識を学ぶ制度です。
そのため、就職活動を積極的に行うように指示もありますし、訓練校によっては定期的に就職活動の報告をしなければいけないこともあります。
クラスメイトは就職が即決まったのに、自分はなかなか決まらずで、焦ることもあります。
就職を早くしたい、目標の職種で早く働きたい、と思っている方には、刺激を受けて頑張ろうと思える環境ですが、就職を少し先延ばしにしたいな~と思っている方は、周りとの意欲の差もあって段々しんどくなってくるかもしれません。



筆者のクラスでは、早々に就職退校したクラスメイトがいたので、
他の訓練生も刺激を受けて、積極的に就職活動をし始めていました。
まとめ
職業訓練には、デメリットもあるものの、安く学べる・就職活動のサポートもあるとメリットも大きいです。
筆者自身は、短時間で体系的に専門的スキルを学べた点において、職業訓練に通ってよかったと思っています。また、自分ではなかなか進まなかったポートフォリオ作成も、職業訓練では、〆切があるため限られた時間で作品を完成させることが出来ました。
興味のある方は、是非職業訓練を一度検討されてみてはいかがでしょうか?
職業訓練の流れ・学べる内容などは、こちらの記事をどうぞ↓


【デザイナーの視点が分かる】おすすめ参考書↓